越冬7シーズン観察データ〜1  

  フルデータ編/2001.10.08〜2002.03.31
 

 2001.12.09  さすがに122羽ともなれば、横一列になっても群列が長く、初見の100羽以上の越冬光景は嬉しい限り


 2001.12.09 群数が増えた性か、今シーズンのマガンは昨年とは違い落ち着きがあり、安心して採食しているように見受けられる。
           この環境を、町民をはじめ、多くの関係者のご協力により、春先までの間、是非、保ち続けて行きたいと願う
 


 2002.01.20 PM15:42  このままマガン群れが無事に越冬できますように…


 2002.01.20 PM16:12  静内の空を飛ぶガンは美しく、故郷・冬の風物詩
    
    




    
  越冬7シーズンとなる今シーズン、越冬したのは
 平成13年11月29日〜平成14年2月22日間の僅かに87日間と、例年に比
 較し、一か月間程度、越冬開始が早くなった。
   観察は、珍鳥ヒメシジュウカラガンが越冬していたのにも拘らず、仕事が忙
 しく、昨シーズンに続きフルタイム観察が一度も可能とはならなかったのは、非
 常に残念である。
   しかし、越冬数が7シーズン目にして初めて100羽を超え、122羽となり、幾
 多の問題も発生、素直に喜べないこともあったが、基本的に何にも勝る嬉しい
 事象であり、観察する者にとって励みとなった。この傾向が今後、来シーズン以
 降にも継続するよう願望している。   
   以下、7シーズン目観察データの一部を紹介する。


 ●10月8日(月) 晴れ 6:30〜7:00 豊畑パイロット地区
           今季初めてのマガン7羽の親子連れを発見。牧草地で牧草を採食する。やがて静内市街地
           方向へと飛び立つ。場所的に、春とは反対方向に本州への移動途中、十勝平野から日高山
           脈越えコースで一休みしていたと思われる。このような姿が頻繁に見られるようになりた
           いものだ。
 ●11月10日(土) 晴れ 7:30〜7:35 豊畑

          
 マガンと思われるガン類・約20羽の親子連れを発見。牧草地で牧草を採食する。やがて
           静内市街地方向へと飛び立つ。渡り途中で知らない土地柄の性か、車が近づいただけで直
           ぐに飛び去る。
           早く越冬本隊が沢山来て欲しいと願っているが、果たして今シーズンは何羽が越冬するの
           か。
 ●11月29日(木) 曇り 6:30
           早朝、マガンと思われる鳴き声を町内で聞く。昨シーズンの初認は12月6日ですので、
           昨年に比較し7日早い確認となる。ここ数年は年々、初認だけは早くなっている。
 ●12月1日(土) 晴れ 6:30
           早朝、マガンと思われる鳴き声を町内で聞く
 ●12月2日(日) 晴れ  6:30
           町内牧場でマガン群れを確認。飛行コースから推察すると、ねぐらは静内川と思われる。
 ●12月3日(月) 雪  7:00

     
      前日に引き続き、町内牧場でマガン群れを確認。詳細は不明。
 ●12月4日(火) 晴れ 1022hpa 
           町内牧場でマガン群れを確認。その数、約30羽というが正確な個体数は不明。その内、
           個体数も判明次第報告する。12:45に自分が確認に行くも群れを何処かへと飛び去っ
           た後で、確認することは出来ず。
 ●12月5日(水) 晴れ 1024hpa 50羽
           マガン群れについては、その数は50羽と思われる。意外と少ない数に少々、がっかりす
           る。個体種別はJとAの区別はつかないが、全羽がマガン。
           ハクガンは入っていないので、正直、安堵する。これで、少しは落ち着いて観察できそう。
           ここ数年の越冬パターン、静内での個体数から判断してウトナイ湖、長都沼等で越冬する
           マガンがいるような気がするが、果たしてどうなのか?。非常に興味があるが、実態は…。
 ●12月6日(木) 曇り  75羽
           前日の予感どおり、マガン群れが本日増えて75羽前後になりました。これらの群がどこ
           から来たのかは現在の所不明です。種別については、全羽がマガンのようです。
           幾らなんでも群数が50羽程度では、寂しい限りと思っておりましたので、嬉しい限りで
           す。      
 ●12月7日(金) 晴れ 1024hpa 75羽 
           まだ、静内に来たての性か群の落ち着きがないようです。このまま当地で来年の3月まで
           ゆっくりと越冬をして欲しいものです。
 ●12月8日(土) 晴れ 1025hpa  89羽

     
      本日も群数は15羽程度増え、午後2時40分現在、最低で89羽を確認しました。今後、
           何度かカウントしてみますが、どうやら90羽はいるように思われます。やはり約90羽
           程度が空を舞う様は見事で圧巻そのものです。    
 ●12月9日(日) 晴れ 1024hpa 122羽
           本日も群数は33羽程度増え、午後12時10分現在、122羽を確認しました。一体、
           どこからマガン群がやって来るのか全く分かりませんし、過去6シーズンにこのようなパ
           ターンは一度もありません。
           ウトナイ湖よりの使者かとも考えましたが、今年は何時になく寒く結氷が進んでおり、マ
           ガン、オオヒシクイの姿も11月下旬には姿を消したということです。
           また、長都沼からでも来たのかとも考えましたが、どうやらそうでもないようです。
           数が増えて嬉しい限りですが、これから先、どうなるのか不安にもなってきました。   
 ●12月10日(月) 快晴 1024hpa 
           今日は正確な数を数えていないが、個体数は昨日と同じと思われます。群の行動で昨シー
           ズンまでと一番の相違点は、数が多くなった性か群に落ち着きがあると言うことです。こ
           のことは非常に嬉しいことで、ここ数年の諸々の事情からは想像も出来ない出来事となり
           ます。何とか無事でこのまま越冬して欲しいと祈るばかりです。
 ●12月11日(火) 晴れ 1025hpa 

           
鳥仲間から近々のウトナイ湖のデータが送られてきましたが、それらを分析するとどうや
           ら今回の群の大半はウトナイ湖から移動した可能性が高いことが判明しました。ウトナイ
           に留まっていた個体の全部が来た訳ではありませんが、過去のパターン、その個体数など
           から判断しても妥当な答えと思います。
 ●12月12日(水) 晴れ 1027hpa 
           ここ数年、ハクガンなどの希少種が静内に来ることが多くなりましたが、今回はマガンの
           みの群で、尚且つ、群数が念願の100羽を越えたことに、非常に嬉しい感動を覚えます。
           自分の夢は、数多くのマガンが静内やって来て、人とマガンがバリアフリーで暮らせること
           です。
           その日が来るまでと思っていましたが、122羽という数字は昨シーズンの倍以上にあたり、
           本当に有難い数字なのです。たかが100と言えどもここに来るまで7年間もかかっていま
           す。122羽という数字は、紛れなくこれまでの保護活動の成果そのものなのですから…。

 ●12月13日(木) 雨 1017hpa 122羽
           この時期に静内らしいというか、小雨が降る。牧場内もこれにより融雪が進み、雪の中か
           ら牧草が顔を出し、採食しやすい条件が整いました。心配はこのまま凍結してしまうことで
           ですが?。何度かハヤブサ2羽が低空飛行を続けるが、一瞬、首を上げ警戒ポーズをとる
           が、直ぐに元に戻り採食する。
 ●12月14日(金) 雪 1008hpa 122羽
           朝から嵐の様相で低気圧による強い風と雪。降雪量は大した量ではないが、ここ数日、札
           幌では観測史上最大の降雪量。せっかく雪が少なくなつたのにまた、積雪となり、がつかり。
           マガンたちはいつもと変わらずに元気に一日中、採食を続ける。                      
 ●12月15日(土) 曇り 1003hpa 122羽
           今日も低気圧の影響で天候は荒れ模様。朝から嵐の様相で低気圧による強い風と雪。気温
          も午前11:20現在、−3.8度と静内にしては下がる。時折、キタキツネ2匹が牧場内
          を往来するも、ほとんど警戒せず無視して採食。議会前もあり、仕事が忙しくあまり観察

      
    できないのが残念。今日もこれから仕事場に向かいます。
 ●12月16日(日) 曇り 1017hpa 122羽
           昨晩まで続いていた暴風は去り、穏やかな一日となる。マガンたちの採食を見ていても、
          今日は和みながらの採食に見えて来る。(そんなことはないのだろうが)
 ●12月17日(月) 晴れ 1022hpa 122羽
           今日も朝から穏やかな好天となる。群はいつものコースを少々変更し、午前中に久々に神
          森地区で採食する。午前10時近くからはいつもの牧場で採食を続ける。
 ●12月18日(火) 曇り 1027hpa 122羽

 
          マガン群を確認。
  ●12月19日(水) 晴れ 1024hpa 122羽
           マガン群を確認。
  ●12月20日(木) 晴れ 1028hpa 122羽
           マガン群を確認。
  ●12月21日(金) 晴れ 1027hpa 122羽
           終日、マガン群を確認。夕暮れにねぐらに帰って行くこれまでにない100羽を越える
           大群を見ると、その鳴き声共に迫力があり、至福を感じる時でもある。
 ●12月22日(土) 曇り 1013hpa   ?羽
           今日は、朝から群の姿を確認できず。結局、未確認。一体、どこへ行ってしまったのか。
  ●12月23日(日) 曇り 1022hpa 122羽
           午前中、群の姿を確認。午後からは未確認。
 ●12月24日(月) 曇り 1013hpa  ?羽
           今日は、未確認。