2001(平成13年)・春
     


     十勝地方に7羽のハクガン
    
    
     
      
      6羽のハクガン(成鳥3羽・幼鳥3羽)  <写真bP〜4>

    
      6羽とは別行動のもう一羽のハクガン成鳥

     
      カラマツ、白樺にガンは良く似合う。シベリアにもこんな風景があるのだろうか

    
      突然、姿を現したタンチョウ。全身から気品が漂う



            
                         まだ、大半が結氷している三日月沼                  
            

                             オオハクチョウも氷の上で羽根繕い

            
                  大沼は約8割が融氷状態でオオハクチョウの鳴き声が賑やか                  
            
                          
時折マガンも飛来してきた大沼        
            
                      
数少ないグリーンベルトはガンのオアシス 
            
                          
タンチョウがご愛嬌で道路横断
                 

                        (写真は全て4月8日撮影)



 ●4月8日(日) 曇り 
1010hpa(浦幌町)
                  今日は半年ぶりにオオヒシクイに会いに十勝地方(大樹町、浦幌町、豊頃町)
                 へと出掛け、414qの日帰り観察ツアーを終えて静内町に到着。期せずしてハ
                 クガン7羽(6羽+1羽)も確認。これだけのまとまった数が十勝平野で確認され
                 たのは恐らく初めてのことと思う。以下はそのレポート。
               
                ※オオヒシクイ標識鳥を目的に浦幌町へと出かける。時期的には大体ドン
            ピシャリと思って行ったが、少々、ピークよりは遅かった様子。その証
            拠に予想以上にオオヒシクイよりマガンの方が多く、お目当ての標識鳥
            は何処に行ってもほとんど見かけず。その数はたったの三羽しか確認出
            来なかった。

                ※周辺の環境は思った以上に融雪が進み、採食をするには不自由すること
            のない状況であったが、秋と比較しトウキビ畑のほとんどが畑おこしが
            終了した後で、採食物は牧草しかないため、採食地が限定されている印
            象を受けた。

           ※三日月沼は予想以上に結氷しており、秋季と比較し沼への使用依存度は
            低く、僅かに豊北会館寄りの一部をマガンが使用しているに止まり、全
            面的な利用とはなっていなかった。


                1005〜浦幌町に行く途中、大樹町の生花地区より海岸線上にガンが乱舞
                しているのを確認。場所的には生花沼付近と思われるが、時間の
                都合で現地での確認は出来ず。私はこの地区での群確認は初めて。
                1040〜三日月沼に到着。結氷状況は沼の端部分のみ融氷、大部分は結氷
               し未だに沼明けとはいかない状況。唯一、豊北会館側に融氷部分
               有り。ヒシクイ8羽、オオハクチョウ
10羽、キンクロハジロ16
               羽とほとんど沼は鳥たちにとってこの時間、未使用状態。

                1210〜ハクガン1羽、オオヒシクイ30羽、浦幌町・青木牧場付近の牧草
               地で発見。のんびりと採食活動を続ける。

                1400〜豊頃町の入り口、下幌岡の牧草地でマガンが主体で他にヒシクイ、
               オオヒシクイの混成で約
1500羽が採食。本日初めての見事な群
               数に感動。

                1405〜豊頃町、南9号線近くのトウキビ畑をチェックするが、餌になる
               トウキビがないためガンの姿は見えず。やはりここは秋のみの観
               察ポイントのよう。

                1435〜豊頃町大沼に到着。オオハクチョウ約700羽が盛んに鳴き交わし、
               賑やかな白鳥の湖状態。マガンも約
200羽程度が水面に浮かんで
                いたが、自分を見ると次々に大空へと舞い上がる。沼は三分の一
               が結氷しているが、マコモなどの水草も豊富でガンやカモには最
               高の採食地であり、ねぐらとなる条件を兼ね備えている。

                1455〜大沼から南へ5km行った牧草地でマガン約500羽を確認。今日初め
               てのオオヒシクイ標識鳥
K47を発見。
                1530〜豊頃町幌岡の下幌岡会館近くの牧草地で標識鳥K01(色が脱色)、
               
K55を発見。今日は確立が低く、この時間でようやく3羽の標識鳥
               をゲット。

                1631〜浦幌町共栄でオオヒシクイ76羽の中にハクガン6羽(J3・A3)
               が牧草地で採食しているのを確認。期せずして今日
7羽目のハクガ
               ンとなる。

                1745〜マガンが編隊を組み、上空を何度か旋回した後、次々と三日月沼に
               着水し始める。

                1804〜たっぷりと日の暮れたこの時間になってもガンが編隊を組み沼に着
               水する。
その鳴き声から大半かがマガンだということが判明。オオ
               ヒシクイは何処にねぐらをとっているのだろうか。