<個人戦総括>


 アクシデントにもかかわらず活躍した池田・田中(旭川北都商)は立派





恒例、団体戦同様に独断と偏見ではあるが、女子個人戦を総括してみたい。

一言で言うと順当に力がある選手たちが勝ち上がり、結局、本命の就実高校の
杉本・大庭の優勝となった。

杉本・大庭は春の選抜とハイスクールジャパンカップで勝っており、周囲から注目され追われる立場での優
勝は、勿論頑張った賜物ではあるのだが、大変だったというか、物凄いプレッシャーとの戦いで、誰に勝つ
というよりも自分との戦いだったに違いない。本命と言われるだけでどれだけの重圧がかかるか、しかしそれ
を跳ね除けての優勝は、全国中学校ソフトテニス大会のチャンピョンペア、ジュニアナショナルメンバーという
肩書きを差し引いてもお見事と言うべきで、お疲れ様と声を掛けてあげたい。この状況の中での優勝こそ価
値もある、本当におめでとう。

その
杉本・大庭と準々決勝で対戦し、惜しくもファイナルゲームまでもつれながら惜敗した我が札幌龍谷学
園の
佐々木・熊林は残念と言うよりは、惜しかったというしかない。ここを勝ち上がれば、ドローから推察す
ると決勝戦までは行けたと思うだけに惜しかった、佐々木のお父さんとの電話では後衛との打ち合いでは
佐々木が杉本に完全に打ち勝っていたというのであるが、昨年のインターハイ、国民体育大会、そして今年
のハイスクールジャパンカップの試合を見ても後衛の打ち合いではいつも佐々木が勝っていた、だから杉本
にして「いつもライバルは佐々木」と言わしめるようになったのだと思う。

ゲーム展開は、これもハイスクールジャパンカップ同様、2−1で
佐々木・熊林がリード、ゲームの流れもつ
かんでいたと言う。最後の第7ゲームスコアは1−7。最後で少し迷いが出たか、それともハイスクールジャ
パンカップの残像があったのだろうか…。いや、やはり左足の故障が限界に来ていたのだろう。でなければ
こんなにもスコアが開くとは思えない。準優勝の鹿児島南の
山口・新宅には、ハイスクールジャパンカップで
C−1と圧倒しているだけにドローに恵まれず、惜しいことをした。


準優勝の鹿児島南の
山口・新宅の台頭は正直、驚いた。今年6月のハイスクールジャパンカップでの三位
は本物だったということで、二大会連続入賞は、間違いなく力をつけているからこそ勝ち上がったのだろうし、
今大会も決勝戦、ファイナルまでもつれたということは、調子も良かったのだろう。
そう言えば、昨年の埼玉国民体育大会で5−8位決定予備戦でこの
山口・新宅が北海道対鹿児島県戦で
戦っており、この時は
山口・新宅が二番手として登場したものの札幌龍谷学園の伊藤・谷本にC−1で圧
倒されている。この試合は私も見ていたが、横綱と平幕との戦いみたいなもので、この試合では特別、秀で
たものも感じず普通のペアであった。その後、この札幌龍谷学園戦に何かのきっかけ、ヒント等を得て、精
進を重ね、ここまで大成したのだろうか。そう思うと、この時の札幌龍谷学園戦が興味深く浮き上がってくる。
機会があれば聞いて見たいものだ。






今年のハイスクールジャパンカップ三位の小野・薬師寺(大分鶴崎)は三回戦で高田商業の今井・山本にス
トレート で敗れたが、鹿児島南の
山口・新宅は堂々のファイナりストとなり決勝戦で杉本・大庭に負けたもの
の準優勝となった。やはりその力量は本物であったと同時に二大会連続入賞の偉業は、その頑張りとともに
立派としか言いようがない。

反対に思うような成績を残せなかった象徴が関東勢であろう。直前の関東大会で席巻した健大高崎の新鋭
古宮・宮下と澤辺・山本
そして大将刀祢・伊藤
上尾の待井・大森大杉並藪・徳田
などは一組も五回
戦までには上がれず、まさに惨敗だった。健大高崎はオーバーワークからか故障者、体調不良者が続出、
団体戦諸共、一気に沈んでしまった。
待井・大森については、元々、力量がある選手とは思えず、昨年は
原・工藤、河原・田岡
と言った力のある選手の中いたので成績を残せたが、今回の結果が実力だろう。

就実高校の福田・岩田は五回戦で脱落したが、気持ちを切り替え団体戦では復活、優勝に貢献したのはさ
すがと言うかやはり只者ではない実力。
奈良育英では実力派佐藤・池島が四回戦で豊橋中央の後藤・前田
にこれまた3−4と競り負け最後の年に華を開かせることが出来なかった。



関西では、団体戦三位と健闘した淀之水の
頭本・吉永、杉田川本、福重・中川、永井・汀五回戦進出
杉田・川本
が最高というのは物足りない。まだまだ上位へと食い込む力があったのに残念。

信愛女短大付では、ジュニアメンバーで実績もある中川・渡は三回戦で愛知・豊田大谷の勝負師中西・熊谷
に2−4と力負け。
福田・増田は期待はずれの三回戦負けとなったが、小林・佐藤はベスト16。そして中村・
菊川
準決勝で杉本・大庭に2−4で惜敗したものの力を出し切り三位入賞した。しかし、これだけ力がある
選手が揃っているのに何故か団体戦では三回戦で宮崎商に競り負けしてしまったのは残念であった。

昨年度国民体育大会の優勝チーム(主力選手)広島女子商の
深谷・田中
も期待されたが、準々決勝で杉本・
大庭
と当たり、1−4と圧倒されてしまったが、8に入りほっとしているのだろうか、それとも悔しさで
いっぱい
なのだろうか。


三重県の実力校・木本高は柳田・久保根引・榎本が出場したが、柳田・久保が8決めで豊田大谷の中西・
熊谷
に力負けしたが、後少しで上位だっただけに悔しいだろう。根引・榎本二回戦で力のある新潟県巻高校
ペアにファイナル負けした。

四国・今治北はこれまた実力派森・
上田は三回戦で、奈良の古豪・高田商業の今井・山本は五回戦で準優勝
山口・新宅にストレート負け。ジュニアメンバーで福岡・中村学園女の三好も二回戦負けしたのは、全国大会
では皆が紙一重なので負けも不思議ではない。

   


北海道からは旭川北都商の菊池・武田池田・今野、日下・三浦と三ペアが出場したが、良く頑張ったと言えよ
う。中でも池田・今野は、今野突然の疾病により試合出場が困難となり、代わって出場した田中池田と急
造ペア
を組んだが、何と五回戦で三位となった
中村・菊川にストレートで敗れたもののここまで勝ち上がり、北
海道でし佐々木・熊林に次ぐ成績を残したのは素晴らしい活躍であった
菊池・武田、日下・三浦は共に三回
戦で姿を消したが、レベルの高い全国大会ではこれが今の実力だろう。

北海道尚志学園は、
国見・辻
は直ぐに敗れたが、原田・蔭(静内第三中時代は佐々木舞のペア)はドローにも
恵まれ、上位へとステップアップする絶好のチャンスと予想したが、そのとおりで四回戦までコマを進めたのは
実力と思う。


札幌龍谷学園では
中島・木多が健大高崎の五番手選手と一回戦で1−4と完敗したのは、実力的にはこっち
が上であり、けして勝てない相手ではなかっただけに、
実質二番手の中心選手としてはあまりにもだらしなさ
過ぎで、これではとても全国では戦えない。

とわの森三愛、
正木・鈴木も私の予想どおりドローに恵まれたとは言え、五回戦で8に入った鈴峰女村上・高
に惜しくも3−4と食い下がった大健闘は、特筆すべきであっぱれの活躍ぶりであった。
監督さん共々、今
までテニスを続けてきて良かったと実感していることと思う。おめでとう。

昨年の北海道勢は、札幌龍谷学園谷岡・渡辺、佐々木・高塚
の二ペアがベスト8に入り、今年は佐々木・熊林
の16が最高であったが、例年同様の成績と言えよう。過去、北海道選手が8に二つ入った年はなかったことか
らも残念ではあるがそれが現実。

インターハイ個人戦は、力がなければ一回戦で負けるが、そこそこの力量があれば三回戦までは勝ち上がる
こと
は可能。しかし、全国から勝ち上がった選手と激突する四回戦以降を勝ち進むのは至難の技で、ここかは
レベルの高い勝負となる。簡単にベスト8と言えども裏を返せば、
316選
手が出場する中で
番以内という
ことであるから、簡単なことではなく力量、技術、精神力プラス運もなければ成し遂げることが出来ない偉業で
あり、優勝ともなると気が遠くなるほど、凄い話となる。                 (谷岡の父)