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毎年恒例、独断と偏見の団体戦を総括してみたい。
なんだかんだ言っても大本命であった就実高校が優勝した。驚いたのは、何とあの就実が春
の全日本高等学校選抜大会もそうであったように意外な初優勝だと言う事。もう一つは準優勝
の香川県・尽誠学園の大躍進である。
今後、分析してみるが尽誠学園については正直、誰もがノーマークだったに違いない。ここまで
躍進させた原動力は何か、当然のことながら戦力が整っていたのは言うまでもないが、一つ言
えるのは昨年の健大高崎が札幌龍谷学園に勝ち上尾を敗って勢いに乗り、あれよと言う間に
優勝してしたパターンと酷似している。つまりチームが乗ってしまったということである。
戦力的には、前衛の別宮美郷が全国中学校ソフトテニス大会でそこそこの戦績を残し、尚且つ
今年からジュニアナショナルメンバーに選ばれており、この選手を柱にチームがうまくまとまった
のであろう。しかし、その別宮もジュニアの中では目立たない存在で特別な成績も残してはいな
い。
後は、学生スポーツの定番要素である優れた学校指導者の存在、そしてノーマークゆえでの気
楽さと思えるが、意外とこの要素は大きいものがある。大きな大会になればなるほど心因的な
ものが大きく左右するので、プレッシャーのないのはどれだけ精神的に有利か計り知れない。
さて、初優勝の就実高校は見事と言うしかない。ましてや杉本・大庭は個人戦でも優勝し、文句
なく実力で勝ち取った勝利。先ず素晴らしいと思うのは、プレッシャーとの戦いにチームが乗り
越えたことで、春の選抜、本命候補、ハイスクールジャパンカップ、個人戦優勝など、幾多の重
圧と戦い勝ったことに感嘆するばかりで、たゆまぬ精進と、選手一人ひとりの精神的な強さを強
く感じる。
その最大の原動力は、好不調の波が激しかった二番手、福田・岩田が個人戦ではらしく?負け
たものの団体戦では気持ちを切り替え、完全に杉本ペアとのツートップを維持したことで、ここが
一流と二流の大きな差で、全国中学校大会での個人戦優勝はフロックではなかった。
が、よく考えると、僅か数年前に行われた全国中学校ソフトテニス大会の個人戦チャンピョン、
更にジュニアナショナルメンバーが二ペアも入っていて優勝できない訳がないとも言えるが、実
際には気分屋さんが多いチームなのだろうか、今までは好調、不調の波が大きく中々、好成績
を上げることは出来なかったし、杉本・大庭にしても最近こそ戦績を残しているが、昨年までは
攻めている分には強いが、意外と守りに弱く、劣性に立たされるとミスを重ね、自滅するパター
ンが多かった。
やはり昨年の埼玉国民体育大会で上尾の上原、工藤、河原などが大ブレークしたように、今秋
開催される岡山国民体育大会に向け、ここ数年、強化策を図ったのがここに来て、花開いたと
言えよう。また、広島(広島女子商、鈴峯女子)、兵庫(姫路商業)、奈良(奈良育英、高田商業)
大阪(淀之水)、和歌山(信愛女短大付)と近辺には多くの実力校が多数あり、更にNTT中国、
東芝姫路など実業団チームも多く、常にレベルアップ可能な環境にあることも、北海道の札幌
龍谷学園と比較区すると一目瞭然であり、一因と思われる。
次は、我が北海道の雄、札幌龍谷学園について書いてみたい。
悔しさと残念感は否めないが、冷静に判断し今年のチーム力からするとこれが実力ということだ
ろう。戦前予想では書かなかったが(書けなかった)、この結果を私は予測していた。根拠は今年
の戦力、今年の北海道内大会での成績が全てで、事実、この6〜7年間、これ程、北海道予選
で苦戦したことはなかった。
北海道でのインターハイ決勝戦も結果は出したものの、旭川北都商とは本当に紙一重の勝利で
敢えて伝統の力と大いなる脱皮を期待したが、残念ではあるが叶わなかった。一生懸命にここま
で精進した選手たちにはご苦労様であるが、これが全国大会であり、これが全国のレベルである。
いつも言うように、全国大会では、間違いないと思われる絶対的な二本(ペア)が揃っていても試
合は何が起きるかわからない。上位に勝ち上がって行くためには、最低でも、実力が同等の三本
のペアが必須条件である。
が、しかし、それでも昨年の札幌龍谷学園が三回戦で敗退したように、強者どもが顔を並べる高
校総体は簡単には勝たしてくれない。だからこそ、2〜3年前の札幌龍谷インターハイ2連覇の
偉業に改めて気づくのではあるが…。
しかし、キャプテンとしてこれまでチームを引っ張って来た佐々木には、心からご苦労様と言わせ
てもらう。先日の新聞に記事が掲載され、解禁となるので初めて書くが、今年の春から左足を疲
労骨折、敵との戦いよりも自分の怪我との戦いと言った方が当っている。それでも、ハイスクール
ジャパンカップ準優勝、インターハイ個人戦16と無理をしながらも泣き言一つわずに懸命に戦い
続け、今回の団体戦では足が動かなくなり、ついに万事休すとなった。
春先から足の故障は聞いていたので、佐々木が活躍する記事やビデオを見る度に、個人的な話
ではあるが、昨年、膝を故障しながらキャプテンとしてチームをまとめていた谷岡布美の姿と重な
る部分も多く、一人で凄い、凄いと感動していた。
来年は、新チームとしての大活躍を祈るが、ここ数年間、チームを支えてきた藤田、高塚さ、高塚
み、谷岡、渡辺、佐々木といった一年生から優勝メンバーとして貢献、大活躍した選手たちの後
なので、立て直すのは容易いことではないが、幸いなことに札幌龍谷学園には一年生に逸材も多
く期待するには十分のコマが揃っており、その成長と朗報を待ちたい。
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話を他チームに移そう。
大阪の名門、淀之水高校も、らしさを発揮した大会となった。このチームは、昨年の国民体育大
会で札幌龍谷学園に勝って以来、チームに勢いがつき、この大会も香川県・尽誠学園戦では、
二番手、杉田・吉永が個人戦三位の長谷部・別宮と戦い3−Cで惜敗したが、ここに勝っていれ
ば当然、二位以上が決定した。しかし、決勝ではこの淀之水でも就実にはかなわなかっただろう
が、久々の名門復活の活躍であった。
もう一つの三位である宮崎商については、昨年のインターハイも16にも入らず、また春の選抜で
も健大高崎と一回戦でぶつかり負けている。更に今大会でも個人戦で大将。本間・山田が五回戦
まで上がったのが最高という地味なチームであるが、三回戦で優勝候補の一角、信愛女短大付を
A−1で撃破しチームが勢いづいたのだろう、準々決勝は高岡商というくじ運もあったが、準決勝
までコマを進めたのは立派。
対照的なのは、この宮崎商と三回戦で惜敗した信愛女短大付。春の選抜でも準優勝し、名将・林
監督率いる名門中の名門。私は、ここらあたりで一花咲かせる匂いがしたのであるが、あえなく撃
沈してしまった。ポイントは小林・佐藤が、相手方の大将、本間・山田に負けたが、中川・渡が勝っ
た後、今大会個人戦三位に入り大将格である中村・菊川が、伏兵和田・吉野に、まさかの2−Cで
負けたところだろう。
ここで勝っておれば就実との準決勝となったに違いなく、ここまで来れば優勝したと思われる。そ
ろそろ、名門復活を轟かせたいところで、本来であれば三回戦で引き下がるチームでない。過去、
それだけの実績があるチームであるが…。
さて、今回、最も注目されたチームは群馬県の健大高崎であろう。要するに昨年に引き続いての
二連覇がかかっていたからである。インターハイ前哨戦、関東大会まではチームの勢いと選手層
の厚さをまざまざと見せていたが、蓋を開けると初戦の二回戦、能都北辰(石川)戦こそ3−0で
完勝したものの、三回戦で準優勝した香川県・尽誠学園に1−2で負けてしまった。
昨年同様、ここで勢いがついた尽誠学園が準優勝まで勝ち上がったのは昨年の健大高崎と良く
似ているのは皮肉ではあるが、一番手伊藤・刀禰もファイナルでようやく勝ったもの、関東大会個
人戦優勝したスーパー一年生、古宮・宮下は0−4、澤辺・山本も1−4で完敗している。
やはりプレッシャーに押しつぶされたのかのように思えるが、真相はコンディション作りに失敗した
したようで、主力選手の体調不良者や足の故障者などが多く、結局は持っている力を発揮できな
かったようだ。さぞかし残念ではあろうと思うが、それだけ勝つこと、そして連覇することがどれだ
け大変なことかと言うことだろう。
対戦を終えて、ベスト8に残ったチームを列記すると、尽誠学園(香川県)、木本(三重県)