一般からシニアまでの幅広い出場者が出場する、北海道ソフトテニス界、春の恒例イベント
北海道春季選抜大会が、5月26日、札幌市の円山市営テニスコートをメインコートとし開催さ
れた。
この内、女子一般は大会出場者数が多かった関係もあり、急遽、試合会場を札幌龍谷学園
高校テニスコートに変更。試合は、北広島東部中学校から三チームをはじめ、道内各高校、
大学、クラブを主体とした一般などから合計36チームが参加したが、各ブロックとも龍谷勢が
圧倒的に試合を進め、終わってみればベスト4は全て札幌龍谷学園高校で、今大会も現在の
北海道内での勢力分布図そのままの形となった。
今回、注目されたのは、札幌龍谷学園高校期待の新人である佐々木舞の試合であったが、
二年生の小沼とペアを組み、最後は準決勝で谷岡・渡辺に敗れたものの、持ち前の強力なス
トロークで勝ち進み、三位となったのは立派で、今後の活躍が益々楽しみになってきた。
準決勝、谷岡・渡辺−佐々木・小沼戦は、後衛同士の壮絶な打ち合いとなった (写真・上下とも)
<準々決勝>
藤田・高塚さ(龍谷学園高校) C - 2 中村・佐藤(札・白石クラブ)
谷岡・渡辺 (龍谷学園高校) C - 1 三上・池田小沼(札・PALクラブ)
伊藤・高塚み(龍谷学園高校) C - 0 岩筋・渡辺(北海学園大学)
佐々木・小沼(龍谷学園高校) C - 3 小竹・福井(札・龍谷クラブ)
<準決勝>
藤田・高塚さ(龍谷学園高校) C - 1 伊藤・高塚み(龍谷学園高校)
龍谷学園高校・前衛の主力でもある高塚姉妹対決となった準決勝第一試合は、手の内を知り尽くし
ているチームの試合。昨年までは先輩である藤田・高塚さやかペアに手が出なかった伊藤・高塚み
なみであったが、春選抜後、後衛・伊藤の成長が著しく、スコアは4−1ではあるが、試合内容はファ
イトむき出しで見応えのある試合となった。
特に後衛同士の打ち合い、前衛同士のボレー合戦は素晴らしく、息の抜けない緊張感あふれる好試
合。また、父兄もどちらを応援したらよいのか判別付かず、両方とも頑張れという中、試合は淡々と進
んでいったが、最後は後輩には負けられないという先輩の意地で藤田・高塚さやか組が勝利した。
しかし、負けたとはいえ伊藤・高塚みなみ組は気迫十分で見事なプレーを随所に見せてくれた。
谷岡・渡辺 (龍谷学園高校) C - 2 佐々木・小沼(龍谷学園高校)
2 − C
C − 0
2 − C
D − 3
C − 0
D − 3
この試合も龍谷学園高校の先輩、後輩対決で、それも後衛の戦い。期待の新一年生、佐々木が北
海道チャンピョンペアに何処まで食い下がるかが試合のポイントであったが、第一ゲームから予想ど
おり後衛同士の息の抜けない壮絶なストローク合戦となった。
佐々木の切れとスピードのあるフォア、谷岡の重く、そしてコントロールされたフォアと持ち味を出し合い、
第一ゲームは佐々木のストロークが勝り、そのままの勢いで第三ゲームまで進み、ここまでスコアは2
−1で佐々木ペアがリード。
しかし、勝敗を分けた第四ゲームになってから先輩の意地をかけた谷岡の闘志に火がつき、コーナー
いっぱいへのクロス、エンドラインぎりぎりに落ちるストレートが正確にコントロールされ、容赦なく、び
しびしと厳しい場所に決まりだし、追い下がる佐々木を退けた。
この日の佐々木は、武器である伸びのある強烈なスピードボールが健在で、コーナー深くに決まり、
チャレンジャーらしく、どんどんと攻め、谷岡とのストローク合戦は全くの互角。
谷岡との差があるとするならば、局面での玉持ちの良さとゲームメイクに一日の長があるところ位で、
後はほとんどが互角の好勝負であった。
佐々木のチャレンジはまだ、始まったばかり。さぁーこれからどんなドラマが待っているのか。頑張れ、
舞!、出番は幾らでもある。