アメリカコハクチョウ越冬概要


昭和62年11月〜平成10年3月までの11シーズン、静内川を中心とした日高支庁管
内の河川でアメリカコハクチョウ1羽が越冬した。

時には、連れ添いと思われるコハクチョウと一緒に2度ほど姿を見せたが、一度も幼鳥
は確認できず。
結局、最後は再び1羽で越冬する日々となった。
このアメリカコハクチョウは、残念ながら平成10年3月を最後に姿を見せておりません。
私とは、11年間にわたる様々な思い出があり、このハクチョウとの数々の不思議な出
会いが野鳥観察のスタートでもあり、今日のマガン観察の基礎や野鳥学を学ばせても
らうきっかけとなった白鳥だった。
アメコ(愛称)に感謝する意味で写真と観察データからなる論文を近い内に発表したい。
    

ニ様似川で越冬。(145 日間)
<単独・越冬>
昭和63年〜平成元年
(2シーズン目)
昭和63年11月28日、初めて静内川に姿を見せ、今シーズン、主に静内川で越冬(78日間)。日高幌別川と静内川の間を往来する。
<単独・越冬>
平成元年〜平成2年
(3シーズン目)
冬のほとんどを静内川で越冬(113 日間)。静内川河口域で疑交尾を目撃。アメリカコハクチョウが静内川にいたコハクチョウの背後から上がるのを確認。
<単独・越冬>
平成2年〜平成3年
(4シーズン目)
初めてコハクチョウのペアで渡来。秋と春に静内川には9日間滞在。
<ペア・立ち寄り>


平成3年〜平成4年
(5シーズン目)
残念ながら、単独で渡来。静内川、様似川、新冠川で26日間滞在。
<単独・立ち寄り>


平成4年〜平成5年
(6シーズン目)
今シーズンも単独で渡来。静内川に148日間越冬。
<単独・越冬>


平成5年〜平成6年
(7シーズン目)
平成6年3月8日、ファミリー3羽で静内川に渡来。しかし、ペアは前回とは違う個体。静内川で2日間滞在。前日までの3月6 〜7日、アメコファミリーが青森県青森市・野内川で確認される。初めて渡りルートの一部が解明される。日高管内での確認は3日間。
<ファミリー・立ち寄り>
平成6年〜平成7年
(8シーズン目)
平成6年10月、静内川にペアで渡来するも幼鳥の姿はなく、残念。 静内川、日高幌別川、向別川でそれぞれ確認。越冬日数は計61日間と、ペアとして初めて越冬。
<ペア/越冬>
平成7年〜平成8年
(9シーズン目)
平成7年11月7日、静内川にペアで渡来。平成8年4月、向別川などに、それぞれ渡来。静内川と向別川で計19日間。
<単独・立ち寄り>
平成8年〜平成9年
(10シーズン目)
これまで3シーズン連続、連れ添ってきたペアの姿はなく、本当 に残念。日高管内での渡来は、早いもので、これで10シーズン目。 静内川、赤沼、向別川と初めての元浦川など、計154日間滞在。
<単独・越冬>
平成9年〜平成10年
(11シーズン目)
10月23日、向別川に単独で渡来。残念ながら昨年に続き、今年も 単独での行動となり、日高地方での越冬となったが、滞在日数は 過去最高の180 日間を記録した。水の流れが緩やかな所を好むアメコの特徴からか、日高での越冬拠点が平成7年秋季から、大きな静内川から小河川の向別川などに移動したが、決局、この年が確認する最後のシーズンとなった。
<単独・越冬>