静内で越冬しているマガンたちは、毎年、2月〜3月、
他地域への移動が近くなると頻繁に大空へと舞い上がります。
これは遠距離を移動するために、羽根や身体(筋力、心肺機能)
そして群れ全体が編隊を組み飛翔するためなどのトレーニングや
手入れのためで、その時間も日を追うごとに長くなっていきます。
また、この頃は、飛行機でいうtouch and goを繰り返し、
飛翔時間も一度飛ぶと30分〜1時間は姿を現さなくなり、
飛翔高度は、通常は15〜20mで低空を飛ぶのに比較し、
この時期はどんどんと高度を上げ、
遠くへ飛ぶためには欠くことのできない効率のよい風を
捉える練習も同時に行っていきます。
普段、マガンたちがカギになり、竿になり、何気なく
飛んでいる光景にも、自然と闘い、健気に
生きている渡り鳥の姿が
そこにあります。