今シーズンの特徴



<2013>
●12月4日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン2,200羽以上、最高気温8℃、最低気温-4℃ (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月5日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン3,600羽、最高気温6℃、最低気温1℃ (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月6日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン3,400羽、最高気温5℃、最低気温-1.5℃ (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月11日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン3,800羽、シジュウカラ1羽、最高気温5℃、最低気温4℃ (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月12日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン?羽、最高気温3℃、最低気温-1℃ (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月13日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン?羽、最高気温-1℃、最低気温-4.5℃、積雪10p、結氷率40% (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月14日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン1,150羽以上、最高気温0℃、最低気温-8℃、積雪10p、結氷率60% (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月15日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン90羽、最高気温0℃、最低気温-10.5℃、積雪10p、結氷率90% (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月17日現在
  ○日高町、沙流川河口域でねぐら入りを待機するも、マガンは確認できず。

●12月18日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖〜マガン18羽、最高気温5℃、最低気温0℃、積雪10p、結氷率60% (データ提供:ウトナイ湖サンクチュアリ)

●12月19日現在
  ○苫小牧市ウトナイ湖、正午現在、結氷率2〜3割。氷も薄氷で本格的な結氷にはまだ日数が必要と感じた。

●12月21日現在
  ○午前中、Y地区ではマガンを確認できず。
  ○日高町、沙流川河口域でねぐら入りを待機するも、マガンは確認できず。沙流川河口域についても結氷しておらず、越冬する雰囲気はない。

●12月22日現在
  ○昨日に引き続き、日高町、沙流川河口域でねぐら入りを待機するも、マガンは確認できず。また、周辺牧場には積雪もなく、本日も越冬の雰
    囲気なし。



●12月25日現在
  ○日高町富浜地区ではマガン確認できず。沙流川河口域でねぐら入りを待機するがマガンを確認できず。
  
ウトナイ湖、美々地区、美沢地区、植苗地区、駒里地区、富岡地区及び美々川河口域でねぐら入りを待機するがマガンを確認できず。

●12月26日現在
  ○日高町富浜地区で日高町富浜地区でマガン4羽を確認。
  ○むかわ町春日地区、田浦地区、豊城地区、鵡川河口域でねぐら入りを待機するも確認できず。
  ○鵡川中流域、河口域ともに結氷せず、ねぐら使用可能。

●12月27日現在
 
 ○新ひだか町静内では、マガンを確認できず。

●12月28日現在
  ○午後4時〜5時迄、目名地区目名大橋でマガンねぐら入りを待機するが、群れは感認できず。
しかし、4時50分、かすかにマガン鳴き声
    が聞こえた為、明日再調査。
●12月29日現在
  ○終日、新ひだか町静内を見回るがマガンは確認できず。

  ○昨日に引き続き午後4時〜5時迄、目名地区目名大橋でマガンねぐら入りを待機するが、群れは感認できず。本日は風速6mの強風、
   そして昨日同様に曇りで見晴らし利かずの悪条件であったが、どうやら現在、静内では越冬していないと思われる。


 写真左右上部にオオハクチョウがねぐらを取っているのが見える
<2014>
●1月2日現在
  ○静内以東、新ひだか町静内浦和・東静内・春立、三石地区、浦河町東栄、西幌別地区などを調査するが、マガンは確認できず。

●1月3日現在
  ○本日まで、今シーズンマガン越冬に関する確認、そして情報等はなく、今季も不安なシーズンのスタート。

●1月5日現在
  ○新ひだか町静内、新冠町、昨シーズン越冬地を中心に調査するが、マガンは確認できず。
  ○今季、マガンを動向全くつかめず。昨シーズンまでの越冬パターンとは異なり、行動を予測できず。


●1月7日現在
  ○従来越冬地、新ひだか町静内Y地区にて牧場経営者に聞き込みするが、今季、Y地区ではマガンは確認されておらず。
  ○新冠町大狩部地区、高江地区などを調査するも、マガンは確認できず。
  ○昨年、18シーズンまでの越冬パターンと異なり、今までになくマガン動向を把握できず。一体、どこで越冬、生息しているのか?

●1月8日現在
  ○今日は、新冠町(新冠川)、日高町()厚別川・沙流川、そしてむかわ町(沙流川河口域)にて観察、調査をするが残念ながらマガン
    群れを確認できず。
  ○新冠町は新冠川は無結氷、そして積雪も少なく越冬可能。
  ○日高町は、厚別川は河口域のみ開水面有り、中流域では結氷しねぐら使用は困難。しかし、積雪は少なく越冬可能。
  ○むかわ町は、鵡川は河口域、中流域共に開水面少なく、ねぐら確保は難しいと思われる。ここも積雪は少なく採食可能。よって越冬
    要件をぎりぎりで満たす程度。しかし、他と比較し可能性は捨てがたいものがある。
  ○今日は、一日プラス気温で温かなり。日高管内では融雪も進み採食環境は整った一日となる。
  ○本日、新冠町全域(節婦・大狩部含む)、日高町(厚賀町・清畠)にチラシを新聞折り込みするが、午後11時30分現在、情報提供
    はなし。
  


●1月14日現在
  ○この日まで、新ひだか町静内、新冠町ではマガンを確認できず。

●1月15日現在
  ○本日、苫小牧市ウトナイ湖周辺、むかわ町鵡川周辺、日高町沙流川河口域周辺、日高町厚別川周辺、新冠町新冠川周辺、新ひだか

    町静内を調査するがマガン群れは確認できず。

    ●1月18日現在
      ○午前11時49分、厚真町浜厚真上空を飛翔するマガン163羽を山口英芳氏が確認、写真に収める。
   
    ●1月19日現在
      ○本日午後より、厚真町、浜厚真、上厚真、厚和、清住、豊沢、冨野、上野、美里地区を調査するが、マガンは確認できず。
      ○周文埠頭フェリーターミナル(苫小牧港)、厚真川臨港大橋横でねぐら入りを待機するが、マガンは現れず。
   ●1月22日現在
    
 ○この日は採食場所を確認できず。
     ○日高町
沙流川河口左岸の牧草地で、オオハクチョウの群れとともに採食中のマガン3羽を確認。
      ○ねぐら入りのため、マガン群れ200羽が厚真町苫東火力発電所を超え海岸沿いに西へ飛翔、勇払川河口付近でやや内陸側へ入るまで
       は確認するが、後は不明。
     ○午後、厚賀〜静内を巡回したがマガンは確認されず。


   ●1月23日現在 
     ○6:26、勇払川河口の上空を鳴きながら通過し、海岸沿いに東へ飛翔するマガンの群れ約200羽を確認。

     11:00、ようやく、むかわ町浜田浦地区で秋蒔き小麦畑で採食中のマガンの群れ202羽を確認。採食するマガンは今季初確認。
     ○11:30、マガン群れが海側へ飛び出し海岸沿いに西へ飛去。そして
12:40、むかわ町浜田浦地区で採食中の群れを再び確認。このことから

       今シーズン採食地、採食地がむかわ町と苫小牧市ウトナイ湖近辺?の二ヵ所あると想定されその移動と思われ、1月18日の時間、コースも
      本日とほぼ同様。
     ○ねぐらを苫小牧港と想定、待機するが現れず。
ねぐら入りコースは、むかわ町浜田浦→苫小牧市弁天沼の南側の海岸→勇払川河口付近
       (やや内陸側)まで確認する。
     ○ねぐら本命地はウトナイ湖と想定される。
     ○
群れ個体数は、写真により相違するが最も個体数が多いもので202羽を確認。
     ○1月18日、ねぐら入り個体数が163羽であったが、本日は202羽。このことから今シーズンマガンは1個と2個と、時により群行動が分かれるこ
      とが判明。本日の採食地間の移動時にも同様の約160羽+50羽と2つの群れ移動をするのが確認された。

   
    むかわ町、黒大豆畑で採食するマガン。向こうに見えるのは日高自動車道

 ●1月25日現在
    
○今日は今冬一番の暖気で、午後3時現在、むかわ町田浦地区で気温4℃。
    ○予想どおり23日とほぼ同じ場所で採食。
    ○むかわ町田浦地区、個体数205羽まで確認。まだ、人に慣れていないのか警戒心が強く、車で近づくとそのだけで上空へと飛び上がる。

     採食地は、23日とほぼ同様でむかわ町田浦地区、秋蒔き小麦畑及び黒大豆畑間を移動。
    ○15:19、23日と同じ飛翔コースでそのまま海岸線方向へと飛び去り目lost。やはり採食地がもう一つあると思われる。
    ○黒大豆畑で糞を確認するが、かなり古いものがあり、以前よりここで採食したと思われる。
    ○小麦畑近くの山下政男氏に聞くと、年前からマガンが来ていたとの証言有り。

    この日現在の越冬環境
    ○新ひだか町静内、新冠町、日高町、むかわ町、厚真町共に近年には珍しく積雪量が少なくもどこでも採食可能。
    ○厚真川、鵡川、沙流川河口域、厚別川は、全面結氷でねぐら使用は不適。
   
   
  ●1月26日現在
    ○午前7時、K氏の調査で予想通りにねぐらは、ウトナイ湖勇払川流出域から塒立ちを確認。これで現在のねぐら、採食地が判明。後は、もう
     一つの採食地調査が残るのみとなった。これで、先ずは一安心。


  ●1月27日現在
    ○苫小牧市で最高気温-3℃、最低気温-7℃と下がり、それまでねぐらに使用していたウトナイ湖勇払川流出域でも広範囲に結氷したと予想され、
     この日にウトナイ湖でのねぐらを放棄、一部が静内川中流域、そして残りが沙流川河口域へと移動、そこでねぐらを取ったものと思われる。

      (その後、1月28日、静内川中流域での塒立ちが確認され、1月28日、従来のむかわ町田浦地区より沙流川河口域へと採食地を移動させた)

  ●1月28日現在
    ○今朝、静内川中流域(田原地区)から、市街地方向へと飛翔するマガン約50羽を確認したとH氏がメールにより情報提供がある。早速、夕方、
     目名橋にてねぐら入りを待機するが、マガンは現れず。
    ○ウトナイ湖のマガン生息に変化。この日マガン群れが早朝のねぐら立ち、夕方のねぐら入りをせず。むかわ町田浦地区マガン15羽、日高町富浜
     地区マガン約170羽をそれぞれ確認。
    ○ここに来て大きく群れ動向変化。マガンは胆振地方から日高地方へと生息拠点を移動する。要因としてウトナイ湖で気温低下による結氷によりね
     ぐら確保が困難となったことにより、採食地も移動させたと思われる。
    ○
静内川中流域、ウトナイ湖ではマガンねぐら入りを確認できず。
 
  ●1月29日現在
    
●越冬環境
      ○新ひだか町静内〜積雪約10p、静内川中流域は未結氷→越冬可能
      ○新冠町〜積雪約5p、新冠川中流域は未結氷→越冬可能
      ○大狩部・厚賀町〜積雪約1p、厚別川河口域・中流域は結氷→採食可能、ねぐら不可
      ○日高町富浜〜積雪約1p、厚別川河口域・中流域は結氷→採食可能、ねぐら不可
      ○むかわ町田浦〜積雪約5p、鵡川河口域・中流域は結氷→採食可能、ねぐら不可
      ○ウトナイ湖〜積雪約10p、ウトナイ湖結氷→越冬不可
    
●特徴的事項

      ○7:00、静内田原地区、静内川中流域、苫小牧市ウトナイ湖からの塒立ちは確認できず。
      ○7:35、日高町富浜地区で昨日同様の場所で、マガン約170羽を確認。ねぐらは沙流川河口域。   
      ○7:57、むかわ町田浦地区でマガン15羽を確認。(ねぐら不明)
      ○日高町富浜地区マガン個体数は、写真により測定した結果187羽と判明。
      ○
19:07、日高町富浜地区マガンが、ねぐらの沙流川河口域へと移動。採食地とねぐら間は約1kmと理想の越冬場所
    
 ●「ウトナイ湖気温データとマガン動向」 (気温データ:ウトナイ湖サンクチュアリ・AccuWeather.COM)  

  月  日  最高気温  最低気温          直    近    マ    ガ    ン    動     向   (1/22〜1/29)
 1月22日    -1℃   -13℃   採食地不明、マガン群れ200羽が厚真町苫東火力発電所を超え海岸沿いに西へ飛翔を確認(ねぐらは
 ウトナイ湖)
  1月23日    -5℃   -11℃   午前6時26分勇払川河口の上空を鳴きながら通過し、海岸沿いに東へ飛翔するマガンの群れ約200
 を確認。

 午前11時むかわ町浜田浦地区小麦畑で採食中のマガンの群れ214羽を確認。採食マガンは今季初確認
  1月24日    -1℃   -15℃   新ひだか町静内、新冠町ではマガンを確認できず。
  1月25日   3.5℃    -1℃   むかわ町田浦地区で採食する個体数205羽確認。
  1月26日    2℃    -2℃   ウトナイ湖勇払川流出域よりマガン塒ら塒立ちを確認。これまでのねぐらがウトナイ湖であることが判明
  1月27日    -3℃    -7℃   苫小牧市で最高気温-3℃、最低気温-7℃となり、ねぐらのウトナイ湖勇払川流出域でも広範囲に結氷し
 たと予想され、この日ウトナイ湖でのねぐらを放棄。
 一部がウトナイ湖より約80km離れた静内川中流域、そして残りが沙流川河口域(ウトナイ湖より約40km)
 へと移動、そこでねぐらを取ったものと思われる。
    
  1月28日     2℃    -6℃   午前6時25分静内川中流域からマガン約50羽の塒立ちが確認される。
 1月28日、従来のむかわ町田浦地区より沙流川河口域へと採食地を移動させた)
  1月29日   -4℃    -8℃   早朝、静内川中流域、ウトナイ湖からの塒立ちは確認できず。
 日高町富浜地区マガン個体数187羽と判明。
 午後7時7分、日高町富浜地区マガンが、ねぐらの沙流川河口域へと移動を確認。採食地とねぐら間が約
 1kmの至近距離で、ここは理想の越冬場所。
 

     
      日高町沙流川河口域の牧草地で採食するマガン、オオハクチョウの群れ

   ●1月30日現在
     ○日高町富浜地区、むかわ町田浦地区でのマガン、個体数、動向等、昨日同様に変化なし。
     ○暖気による気温上昇で沙流川河口域は、融氷が進む。沙流川河口域が結氷せず、降雪量が多くならない限り、しばらくここで越冬すると思われる。