ジャガイモ収穫用のトラクターが近づき、一斉に飛び出そうとするオオヒシクイ
秋の主食?トウモロコシがまだ収穫前であるため、この日の採食は牧草のみ
群数が少ないので牧草地でのオオヒシクイを探すのは時間がかかった
三日月沼付近の光景。二番牧草を刈り取ったばかり牧草地を群れが舞う
帰る間際になりこの日最大の群れを豊北で発見。左の白いのはタンチョウのつがい。
秋独特のオレンジかかった夕陽が眩しい
●9月24日(月) 晴れ 10:30〜17:30
まだシーズンには少々早いが、10月は仕事上の日程が詰まっていること
もあり、観察可能な内にと十勝へと出掛けた。
幸い、好天で風もなく、絶好の観察日和となった。気温も上がり午後二時
頃には22度まで上昇する。
オオヒシクイを中心としたガン類の数は、ピーク時と比較しまだ数割で約1
,500羽程度。最盛期特有の上空を次々と群れが舞うといった光景はなく、
ハクガン、サカツラガンといった珍しい個体も発見出出来なかった。お目当
てのヒシクイ、オオヒシクイ標識鳥もマガンは一羽もいなく、全てオオヒシク
イであったが13羽を確認出来たのでまずまずの成果と思う。
周辺の採食環境はまだ整ってはいなく、時期が早いためトウキビ畑の収
穫作業が終えておらず。また、牧草地も今頃、刈り込む農家が多く、十数セ
ンチ程度のオオヒシクイにとって適当な牧草が見つからないのか、はたま
た、絶対数そのものが少ないのか、いつもの牧草地に群れるオオヒシクイ
の姿を数例しか確認することが出来ずに残念。
※確認した標識鳥〜K06、K37、K42、K43、K48、K52、K60、K61、
M03 、H07、R72、A5H、7Y2(13羽)
10:30〜三日月沼に到着。沼には約500羽のオオヒシクイが密集している
が、中には面下に顔を埋め水草を採る個体も多い。渡り直後のガ
ンたちが傷んだ羽根を整えた結果なのか、沼一面に羽繕終了後
の羽毛が水面一面に浮 いている光景を初めて目にする。
11:00〜三日月沼での標識鳥は次のとおり。まだ、ハクガンの姿は見えず。
標識鳥〜K42、K43、K48、K52、K61、R72、A5Hの7羽。
12:40〜浦幌町豊北、共栄、吉野、愛牛、幌岡地区などを探査するもほと
んど鳥影なし。
13:30〜幌岡地区・大沼へ到着。沼一面にヒシと思われる水草が密生し、
鳥たちが浮かぶことが可能な範囲が限定されている。また、三日
月沼と同様に沼面一体に羽毛が浮かんでおり、開水面は真っ白く
染まっている。
肝心のオオヒシクイの姿は約100羽程度で思ったより少なく、尚
且つ、私の人影を察知してかどんどん上空へと舞い上がり、沼面に
一羽が留まるのみ。
しかし、南西方向からオオヒシクイ独特の鳴き声をあげながら
数羽の群れが沼上空を通過する。
14:10〜この時間の三日月沼にはガンの姿はなし。
15:00〜豊北地区の十勝川堤防付近で観察をしていると、三日月沼方向
よりオオヒシクイの群れが次々と編隊を組んで北方向へと上空を
飛び去る。
15:15〜和田牧場横の牧草地に約300羽のオオヒシクイ群れ。標識鳥は
K37、K60、7Y2の3羽。
16:10〜長浜牧場付近の牧草地で標識鳥K61を確認。
16:30〜豊北・村岡農場の牧草地に浦幌町にいる全てのオオヒシクイが
集合しているかのように約1,500羽が終結。本日一番の見事な
群れが集結。三日月沼方向より数羽の群れが時折、上空から
舞い降り、次第に群れ数が増えてくる。
標識鳥は確認出来たのが、K06、K37、K43、K60、M03 、
H07の6羽であるが、他にもこの集団中に何羽かいるものの、
観察方向からは後ろ向きで、採食しながら次第に遠ざかって行
くため、識別するのは困難。群れの種別はほとんどがオオヒシ
クイであることだけは、判別可能。
16:40〜この時間になるとねぐら入りが近づいているため、採食行動が活
発になる。
17:30〜調査を終了、帰路につく。