平成16年度全国高等学校総合体育大会
全日本高等学校ソフトテニス選手権大会


 7月31日、開催された総合開会式 北海道選手団旗手は札幌龍谷学園ソフトテニス部・谷岡布美、優勝カップを持つのは渡辺晶子


 
記念撮影に収まる和歌山信愛女短大付選手。背中越しに高校総体独特の格調、華やかさ、緊張感が伝わってくる


 
開会式までの時間をハトと戯れる選手たち、熾烈な戦い前のほっとした空間


 
優勝旗返還のセレモニー 左から佐々木、伊藤、高塚、谷岡。この最強メンバーが札幌龍谷学園最強の歴史を刻んだ


 
インターハイ名物の歓迎アーチ、毎年、趣向を凝らしたアーチで、今年はどんな…と楽しみの一つ


 
これもおなじみソフトテニス会場での速報ボード。いつも生徒、父兄と誰かが書き込んでいる


 女子個人戦優勝の上原・工藤(上尾高校)


 団体戦では結果は出せなかったが個人戦ベスト8の谷岡



 
大会を支えるサービスマンもインターハイには欠かせない要素 (写真は静内町出身プレーヤー、ゴーセン・広島敦司)


 
地元島根県高校生から歓迎のご挨拶


 女子開会式


 
台風の影響による降雨で試合中断も多々あったが、今年新設された試合会場は全16面、プレーヤーには好評のコート



健闘、札幌龍谷学園、団体戦V3ならず!
女子団体戦は健大高崎、個人戦は上原・工藤(上尾高校)
谷岡・渡辺(札幌龍谷)、佐々木・高塚(札幌龍谷)がベスト8
男子団体戦は東北高校、個人戦は丸山・塩崎(和歌山北)が初V


平成16年度インターハイ(高校総体)のソフトテニス競技は、平成16年8月1日〜8月10
日までの間、島根県松江市 松江総合運動公園(市営庭球場)で開催され、この内女子は
8月2日〜8月3日、個人戦、8月4日、団体戦。男子は8月6日〜8月7日に個人戦、8月
8日に団体戦が行なわれた。

 
女子の結果は、団体戦が群馬県・健大高崎高校が優勝、奈良県・奈良育英高校が準優勝、
3位は広島県・広島女子商業、高知県・高知南高校。個人戦は、埼玉県上尾高校同士の
対決となり上原・工藤が河原・田岡をC−0で下した。3位には今治北の渡部・正岡、奈良
育英の屋地・薮内がそれぞれ入賞を果たした。

期待の北海道勢は団体戦三連覇を目指した札幌龍谷学園高校が三回戦で上尾高校にA
−0で敗退したが、個人戦では谷岡・渡辺、佐々木・高塚が堂々のベスト8に入った。

団体戦、札幌龍谷学園高校は、この二年間、インターハイ2連覇、選抜大会2位・3位と安
定した成績を残しており、更に昨年V2メンバーの内、主力である谷岡・渡辺、佐々木・高塚
伊藤がそのまま残ったため十分に上位を狙える布陣が整っていたものの、個人戦で1位2
位を独占した上尾高校に敗れ、 団体戦V3を目指したものの願いを叶えることが出来なか
った。

結局、春の選抜で悲願の初優勝を遂げた就実高校も準々決勝で広島女子商業に敗れ。本
大会、個人戦ワンツー・フィニッシュした上尾高校も団体戦では準々決勝で健大高崎に敗れ
たように、
実力が伯仲している高等学校の大会では続けて勝ち続けることがいかに難しいか
ということであり、チームの実力・モチベーション、選手の体調やケガと精神力、組み合わせ
そして最後に運など、優勝に必要な幾つかの要素の歯車、全てが上手く絡まなくては達成
できないということである。

しかしながら、個人戦では佐々木・高塚の静内第三中学校出身コンビが実力を遺憾なく発揮
四回戦で新谷・田中(広島女子商業)を敗ると杉本・大庭(就実高校)、柴崎・吉井(信愛女短
大付)の強敵を次々となぎ倒し、準々決勝で渡部・正岡に惜しくも敗れたもののベスト8。

また、谷岡・渡辺も久保・広沢(広島鈴峯女子)、団体戦優勝メンバーの上代・刀(健大高
崎)などを敗って勝ち進んだ。四本決めの準々決勝では個人戦準優勝した河原・田岡と死闘
を演じ、マッチポイントを握り後一歩まで追い詰めたものの最後はネットインで非情な結末。
惜しくも3位入賞を目前にして負けてしまったものの札幌龍谷学園高校の大将ペアとしての
意地を見せたのは、佐々木・高塚と同様に立派であった。

一方、男子は団体戦は玉川・花田、阪口・石川、村上・柏田と三本揃い優勝候補筆頭の三重
県・三重高校が準々決勝で準優勝の青森県・八戸工大一に負け、上嶋、村上、北見とスター
選手を揃えたもう一つの優勝候補、岡山県・岡山理大付属に至っては、三回戦で早くも宮崎
県・都城商に負けてしまった。

男子決勝戦は、誰もが予想だにしなかった東北高校対八戸工大一という東北度同士の対決
となり、2−1で東北高校が勝ち初優勝した。また、個人戦も丸山・塩崎(和歌山北)対渡辺・
米山(東北高校)のフレッシュ対決となったが、C−1で丸山・塩崎が圧勝し、初優勝を飾った。

北海道男子は、団体戦は北海道尚志学園が二回戦で徳島県・徳島工業で敗れ、個人戦も
期待の千葉・庭山は三回戦で、田中・蔭は四回戦でそれぞれ敗退、元気がなかった。

今年の団体戦は、男子、女子共、波乱続きで思いもよらぬ展開が続いた
が、端的に言うと勝
ち続けることの難しさ、強豪と言えども勝つことの困難さを象徴した大会となった。